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介護業界は本当に人手不足?転職市場のリアルを解説

キキ

「介護業界は人手不足」とよく耳にしますが、実際のところどうなのでしょうか?


この記事では、介護業界の人手不足の現状と、未経験者にもチャンスが多い理由について、転職支援に携わってきた立場からリアルに解説します。

「介護の仕事に興味はあるけど、自分にできるか不安…」という方も、この記事を読めば一歩踏み出す勇気が得られるはずです。

介護業界の人手不足のリアル

まず、客観的なデータを見てみましょう。

  • 介護職の有効求人倍率(2023年末時点):約4.01倍
    (厚生労働省「一般職業紹介状況」より)

これは、1人の求職者に対して4件以上の求人が存在することを意味します。

日本全体の平均有効求人倍率(約1.2倍)と比較しても、介護業界が突出して人手不足であることがわかります。

さらに、厚労省の推計では、

  • 2025年に約243万人
  • 2040年には約280万人
    の介護人材が必要とされています(出典:厚生労働省「介護人材確保に関する現状」)。

つまり、今後も介護職の需要は右肩上がりで増え続け、供給が追いつかない状況が続く見込みです。

人手不足の背景

では、なぜこんなにも人手不足が続いているのでしょうか?

主な要因は以下の通りです。

  • 高齢化の進行
    → 介護サービスの需要が年々増加しています。
  • 労働環境の厳しさ
    → 身体的・精神的に負担の大きい仕事であり、離職率も高め。
  • 給与水準の問題
    → 他業種に比べると給料が低めというイメージが根強い。

これらの理由から、慢性的に人材が不足し、施設側は「採用したくても人が集まらない」という状況に陥っています。

なぜ未経験でもチャンスが多いのか?

人手不足とはいえ、「本当に未経験でも採用されるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
結論、未経験者にも非常に多くのチャンスがあるのが介護業界の特徴です。

その理由を詳しく見ていきます。

① 資格がなくても働ける仕事が多い

介護の仕事は、「介護福祉士」などの国家資格がないとできないイメージがあるかもしれませんが、実際は無資格・未経験OKの求人が多数あります。

求人媒体「カイゴジョブ」や「介護ワーカー」など大手サイトを見ても、無資格・未経験歓迎の求人割合は全体の約40~50%

特に、次のような業務であれば、資格がなくても働き始められます。

  • 食事の配膳・下膳
  • 居室の清掃やベッドメイキング
  • 利用者の見守り
  • レクリエーション補助

など、比較的負担が少なく、サポート的な業務からスタートできるポジションも多く用意されています。

② 施設側が未経験者を育成する前提で採用している

多くの介護施設は、未経験者を育成する前提で採用活動をしています。

実際、入職後に「初任者研修」などの資格取得を支援してくれる施設も多いです。

  • 入社時の座学研修(介護保険制度、認知症理解など)
  • 現場でのOJT(先輩職員がマンツーマンで指導)
  • 資格取得費用の全額補助(初任者研修、実務者研修)

これらを活用しながら、働きながらスキルアップを目指すことができます。

③ 年齢に関係なくチャレンジできる

介護業界では、年齢が高くても採用されやすいのが大きな特徴です。

他業界では30代・40代からの未経験転職が難しいこともありますが、介護業界では40代・50代からスタートする方も少なくありません。

むしろ、「人生経験を活かして利用者と良い関係を築ける」と、プラスに評価されるケースもあります。

④ 異業種からの転職者が多い

実は介護業界には、異業種出身の方がたくさん活躍しています。

例えば:

  • 事務職
  • 営業職
  • 飲食業
  • 製造業

など、全く違う分野から飛び込んできた方が、数年で介護リーダーやサービス提供責任者にキャリアアップしている例も多数あります。

異業種で培った「接客スキル」や「チームワーク力」などが、介護現場でも強みになるのです。

未経験から介護業界を目指す際の注意点

チャンスが多いとはいえ、介護業界で長く活躍するためには事前に心構えも必要です。

1. 理想と現実のギャップを理解する

介護の仕事はやりがいがある一方で、体力的・精神的に負担が大きい場面も少なくありません。

  • 夜勤がある
  • 排泄介助など身体的負担がある
  • 認知症ケアなど難しい対応もある

「想像以上に大変だった」とならないよう、事前にリアルな情報を集め、覚悟を持って飛び込むことが大切です。

2. 資格取得を視野に入れる

未経験でも働けますが、長期的にキャリアアップを目指すなら資格取得は必須です。

最初に目指すべき資格は「介護職員初任者研修」。この資格があると、できる業務の幅が広がり、待遇アップにもつながります。

さらに、実務経験を積めば「介護福祉士」など国家資格の取得も可能です。

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3. 自分に合う職場を見極める

介護施設にもいろいろな種類があり、職場によって雰囲気や求められるスキルも異なります。

例えば:

  • 特別養護老人ホーム(特養) → 身体介護メイン、要介護度高め
  • 有料老人ホーム → サービス重視、接遇スキル重視
  • グループホーム → 認知症対応メイン、家庭的な雰囲気
  • デイサービス → 日中のみ、比較的負担少なめ

自分に合う施設を選ぶことが、長く働くコツです。

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まとめ|介護業界は未経験でも未来が開ける場所

介護業界は、間違いなく人手不足です。

だからこそ、未経験の方にもたくさんのチャンスが広がっています。

ただし、「誰でも簡単にできる仕事」というわけではありません。

きちんとリアルを理解し、前向きな気持ちで一歩を踏み出すことが大切です。

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